3年生の皆さん『ご卒業おめでとうございます』
春の訪れとともに皆さんは、各中学校を卒業していくわけですが、三年間の中学校生活を今日で終られ、明日からの新しい生活に希望を膨らませていることでしょう。グランドから見える皆さんは、三年前とは比べものにならないほど、「まぶしく、輝いて」見えます。
さて、「卒業という言葉」に、皆さんは三年間の思い出を、走馬灯のように描き出しているのではないでしょうか。自然教室を始め、汗の輝く体育祭、響き渡る合唱コンクール、関西地方への修学旅行など。また、それらを通して、多くの友人との思い出も沢山できたこだと思います。
それに、オール京急港南女子では、先輩や後輩との交流もできたことでしょう。
この三年間では、勉強とオール京急港南女子での活動との両立や交友関係、進路問題など、悩みも多かったのではないでしょうか。
そんな皆さんに私から贈る言葉として、県立佐賀北高校を例に挙げ「まぶしく、輝く人」と「日々
努力」と言う話をしたいと思います。3年前、夏の甲子園で佐賀北高校が優勝した事を憶えている人も多いと思いますが、県立高校の、それも地元の生徒たちだけの奇跡とも言える話です。
目標は甲子園に行くことから始まり、甲子園では1勝の目標が実現してからの夢のお話です。
佐賀北高校の百崎監督は、体格では負けているが、体力と精神力だけは、どのチームよりも勝っていると、誇らしげに話されていたことが印象的でした。
また、大会中も宿舎で勉強をしていた事が報道されていました。あの晴れ舞台のまっただ中においても、佐賀北高の選手たちは、甲子園での優勝のみならず、次への目標に向かって日々努力する姿勢に皆さんも同じように感動したと思います。
『夢を目標とし、目標を達成するために日々の努力を続ける』
努力とは特別なことではありません。 当たり前のことを当たり前に、続ける事が努力であり、続けたことで、佐賀北高校は夢を、そして目標を達成させることができたと私は考えます。
そんな彼らは、今の皆さんと同じように輝いて見えました。そして、今、私の目に映る、皆さんも佐賀北高校の選手と同じように輝いて見えるのは、中学生活・オール京急港南女子での日々を「努力を惜しまず、取り組んできた」からだと思います。
佐賀北高校の野球部を例に話しましたが、決して優勝と言う結果だけを見て話をしている訳ではないことを、補足しておきます。
もし、佐賀北高校の野球部が、県大会の1回戦で敗れても、保護者や、その関係者の方々にとっては、選手たちが、先ほど話したように、日々努力を続けていたことを知っています。それを知っていれば、敗れた姿もまた、まぶしく輝いて見えるものです。
努力「日々の積み重ねで」得た、「友達との友情」や、「何事にも負けない精神力」など多くのものは、その後の人生に必ず役だっていくものです。
皆さんは「九年間の義務教育を終えられ」、各自色々な高校へ違う道に進むわけですが、楽しいことばかりではなく、辛いこともあると思います。
まずは「自分を大事」にして、「仲間を大切にし」、「おおらかで」、「強い心を持つ人に」なっていただきたいと思います。
『夢を持ち努力することにより必ず奇跡は起こります』
「まぶしく・輝く」
皆さんの今後のご活躍を祈っております。
2011年3月9日(水)
オール京急港南女子
監督 伊藤 始弘